久々の外食、20倍激辛カレー。青とうがらしも入れてもらったが、ルーに色々溶け込んでいて、辛さは埋もれている。子供の頃初めて生の青とうがらしをかじった時、未来を察知したかのように同時に尻の穴が火を吹いた事を思い出す。青とうがらしの辛さは段々効いてきてうまかった。店員さんにもっと辛くするオーダーを聞いたので、また行かねばならない。来月は中本と迷いそうだ。
来月と言えば、映画は何を観よう。フレデリック・ワイズマン監督『パリ・オペラ座のすべて』。この人の映画はすごい。題材がなんであれ入り込める。押し付けがましさが無い。以前自分が作ったドキュメンタリーも実は影響を受けている。でも入り込む快感だけを求めて観るのは…なんかな。
テリー・ギリアム監督『Dr.パルナサスの鏡』。出演者が話題。監督が今作れる最高の異世界なんだろうな。でもストーリーがなんとなく単純そう。異世界の美しい映像とか、あまり興味が無いのでそれを見所にされるとちょっと辛い。
1976年のハンガリー映画『だれのものでもないチェレ』。独裁政権下の30年代初頭のハンガリーが舞台、過酷な運命に翻弄される孤児の物語。「どんな人間でも人を侮辱してはならない」という"抗議"として作られたという。約7000人の中から選ばれた天才子役の演技は素晴らしいだろうし、徹底的なリアリズムも勉強になるだろう。31年ぶりのリバイバル公開だし。でも、メッセージが明白過ぎる感じがするからか、なんだか気が進まない。
ボーイズ・オン・ザ・ラン』面白いだろうし、好きだと思う。でもそれだけな気がする。『完全なる飼育』。R15指定で3D。深作健太監督の作品は観た事がないので観てみたい。でもそれだけ。クリント・イーストウッド監督『インビクタス』。満足するだろう。でも実話を基にした話なのに他人事のように思っちゃいそう。
そうなのだ。今は映画を観たい気分ではなくなっちゃっているのだ。他にも自分の知らない「発見」「感動」「快感」をくれる映画の存在を知ったとしても、多分全く当たらない鑑賞後の未来の感情を勝手に見越して遠慮してしまうだろう。

という訳で役者としての新しいトレーニングを始めた。自分にとっては初めての方法で、指導者もいない。栲象さんの言葉と、自分の根っこを見つめる事だけがヒントである。システム立ったものでもないし、求められる役者を目指すものでもなく、他者のフィードバックも得られるかも判らない。完全に自分が納得する為のトレーニングである。でも必要なんだ。ああ馬鹿だ馬鹿だ。
上述した映画の予想はきっと外れる。なのでこれから観たいと思っている方、ご安心下さい。自分も観に行きますとも。