ボケ

同じく吉祥寺在住の監督の家で、先日の撮影素材の取り込みを手伝う。いかにも一人暮らしの男映画監督の家!って感じで何故か萌えた。

いしこさんにご案内頂き、山手事情社『おとことお酒』を観に学習院女子大へ。普通のホールのステージに、低い位置の照明で、ライブハウスみたいなセット。ビールの入った冷蔵庫や洗濯機、洗濯物が干してあるテラスには椅子とテーブル。どっかのリゾート地でダラダラしている男3人の子供じみたキッタネエやりとりがあるかと思えば、それぞれの叫びたくなるような過去(妄想か?)が語られたり、台風だかリビドーの爆発だか破滅だかがやってきて、怒れるゾンビのようにセットを破壊してみせたり、さらに客席を通って1人の女が登場してからは彼女の一人芝居(爆笑もの)と「かっこいい男たち」の歌とダンス(オープニングではその後のキーアイテムを提示しつつ、オスっぽいダンス)なんかも出てきて盛りだくさん。というか長々とすみません。登場人物はそれぞれ、石川五右衛門チェ・ゲバラ項羽と「放り投げた豆を口に入れるまでの距離でギネス記録保持者になる女」=固有名詞はもたず(項羽の思い出の中では虞美人として連想される)好きな男をおっかけてきたけど、結局会わずに晴れ晴れと帰っていく女である。
華のある、魅力的でかっこいい役者ばかりだった。いしこさんに感想を言うと「あの人たちは別格だからなー」と高い壁を前に不敵に微笑む挑戦者に見えなくもなかった。

twitterで早稲田にいるとツイートしたら馬場のたこ焼き屋「千成屋」がこの日で閉店だというので晩飯がてら行ってみた。ラーメン、カレーだけでなく、多種多様なファーストフード店の他にも、タイだ中国だトルコだギリシャだと多国籍な料理店がひしめく高田馬場。昔ながらの食堂や喫茶店が無くなっていくのは、勝手乍らさみしい。
「千成屋のおっちゃん」はひたすら焼き続けていた。本日閉店の張り紙の後に、10人以上並んでいた。自分も並んで小説の単行本を開く。
1時間後「ああ、しんど。いつもは全然こーへんのに、今日に限ってなんやの」とにこやかに悪態をつく小躯の好々爺がいた。思わず笑顔でそら最後だからでしょう。まだまだ並んでますよーしっかり!と軽口を叩いてしまった。トークもサービスの内だろうけど、話し好きないいおっちゃんだと思った。本当にしんどそうだったけど。

人生で一番うまいタコ焼きでした。あおのりや。
千成屋のブログ

東中野まで歩いて「あ、フクちゃんの散歩しなきゃ」と思い出し帰吉。ボケてきたなあ。

わーおもしろいー