復活


3月に閉店する伊勢丹で日本酒を買ってきた。安いかと思ったのだが酒類はそういう訳でもないみたい。自分で飲む用じゃないので箱に入れてもらう。レジでは、包装の仕方などつい見てしまう。街に出たついでに、アクセサリーなどの展示に使える入れ物を目当てに、中道通りや、100円台の品揃えが豊富な店など見てみるが、店に合うようなのは無かった。黒っぽい麻紐と百合のお香を買った。

昼間、DVDで『グロリア』を観る。手持ちのなので何度も観ているが、改めてジーナ・ローランズのカッコよさに痺れる。久々に作品世界に入り込んだような感じがした。いい感じだったのでもっと浸りたかったが、彼女の他の出演作やカサヴェテス作品は持ってない(『ハズバンズ』とかまた観たいなあ)。仕方がないので『レオン』を観た。ナタリー・ポートマンは子供の頃から演技をしている感じがする。二本見終わって、一対一の男女関係ではやっぱり女がうわてだと思った。男は女の嘘は見抜けないし、相手とうまくやりたいなら浮気心を出してはいけないからだ。全く大変だ。深夜アニメで「ドジキャラ」の女の子など見かけると、男の願望が出てるんだなあと思う。
齊藤緑雨の格言を読みたい。明治時代の作家で、小説の他に随筆を書いている。世間的にはあまり認められなかった人らしいが、新聞に自分の死亡広告を出したり(「僕本月本日を以て目出度死去致候間此段広告仕候也」)、ウィットに富んだ警句を沢山作ったりと、発想豊かで、ユーモアのある人だったようだ。なにより36歳で亡くなっているのに、作品の中に沢山の格言が有るのがすごいと思う。押井守監督の『イノセンス』にも多用されている。「人の上に立つを得ず、人の下に就くを得ず。(かかる人々といはんより、われらといはん。)路辺に倒るるに適す。」など、刺さる言葉であった。改めて自分が人生において最も求めているものは、新しいアフォリズム(格言)だと思う。よって齊藤緑雨は憧れの人である。

久しぶりにカレーを作った。トマト缶が入る事を忘れて水を多めに入れてしまい、作り過ぎた。自分で食べる分を作る時は全く味見はしない。早く作る事が一番なので、肉にも下味を付けず細かく切ってルーに溶かしてしまう。「とろみが足りなくて水溶き片栗粉を入れた」と、同じくカレー愛好家の沖冲(おきちゅう)さんに話した時は「生くんとはカレーに対する考え方がちょっと違うようやな」と言われた。どうも不器用なもので安易に走らないと終わらないんです。安易に走った結果、米は炊けてたので20分で出来た。自分のこういうところ、考えものである。