女性

車の排気ガスの臭いを嗅ぐと、いつもフィリピンを思い出す。マニラも臭かったが、ボラカイ島も相当臭かった。ドイツの権威ある旅行ガイド社の企画で世界一キレイなビーチがある島に認定されたとかで、それまで電気の普及率も低かった(よって星が綺麗に見えた)のに、一気にインフラ整備が進み、道路が急ピッチで作られていた。

友達の内定祝いに付き合う形で行ったフィリピン。友達の運転するバイクで島を巡ったりしたが、多くの時間をオカマと酒を飲んで過ごした。アレとっちゃってる人達。「観光地にはオカマが集まる」というのはフィリピンでは常識なのだ。通っていた大学の向かいにある喫茶店のマスターが教えてくれた。


映画『大阪ハムレット』で女の子になりたい三男役の大塚智哉くん。かわいかった。映画は映画としてすごく好きなのだが、女の子になりたい少年(で女の子に見える少年)が出てる映画はまた別の意味で好きだなあと思った。

実は中学の頃、尾鮭あさみの『トラブル・フィッシュ』とか好きだった。主に外見的な耽美にハマッてたのだろうと思う。奥浩哉の『変[HEN]』はまた違う意味で好きで、同性愛うんぬんより、自然に性別が変わってしまう事に萌えていたのだと思う(最初の短編はそういう話だった)。『らんま1/2』も好きだったしなあ。
もっと幼い頃に好きになった映画は『新桃太郎』という中国のコメディ映画で、桃太郎を女優さんがやっていた。天海祐希さんもドラマで見てすぐ好きになった。

まあ設定と外見に魅了されていたわけであるが、自分が女性になってみたいと思った事もある。

元ゑびすの制作だったS平さんはシーメールになって現在活躍中である。性向的には真ん中にいるらしい。彼は女の子が好き過ぎて女の子になったと言う。女性の服を着たいとか、女性の可愛らしい仕草をしたいとか、そういう欲望である。

自分の場合はそういう欲望はなく、もしなれるものなら「女」ではなく生物学的に女になってみたいなあと思っていた。自分が男だからというのも大きな理由のひとつだが、何より男が好きではなかった。(自分も含めて)乱暴で、バカで、臭い男の何がいいのか、女子に訊いてみたかった。更に言うと子供を産む事もできないのに。子供の頃から欠陥だらけの男である事が不公平だと思っていた。

みたいな事を元カノに言ったら「女を馬鹿にするな」と言われた。だってなったことないんですもの。