ひとの家にもう6時間も一人でいて、レンダリング(時間かかるんだこれが)中に窓から雨を眺めたり、ミステリー小説を読んだり、殺人現場のルポを読んだり、近所のパン屋のパンを食べたりしている。何気にこの夏一番の思い出になりそうな気がします。less than a minute ago via web

自宅PCの編集ソフトが立ち上がらなくなって早数カ月。ついに友人宅にお邪魔して作業する事になった。
外付けHDを抱え、久々のバス乗車。バスの車内放送のCMは妙に優しく聞こえる。ローカルだから?雨のせい?
友人は仕事があるのでその間留守番をしながらの作業。クライアントさんのチェック用にプレビューを上げ、また修正するの繰り返し。プレビュー動画に書き出す間は、PCに余計な負荷はかけたくないので手持ち無沙汰になる。友人宅は同居人さんがコレクターらしく、楳図かずお水木しげる等のマンガやグッズがたくさん有る。ミステリー小説やコアな写真集もたくさん有る。
語り部の少年が普通じゃなかったミステリー小説をしばし拝借して読む。切ない話で面白い。窓から見える景色がいつもと全然違うのがまた面白い。学生の頃、夏休みに同級生とキャンパスの裏手を探検した事があった。探検といってもただの暇つぶしで、ある教室から見える茂みに行ってみたら、大学の関連施設らしい隣の敷地だった、というだけの事である。でもいつも醒めたような目をしていた同級生が「なんだこれ、妙に思い出深いわ」と言っていたのを思い出した。
殺人現場に行くルポは、老若男女問わず殺人が手段となり得る事を思ったり、殺人という人間的行為に郷愁を覚えたり、現場に行く事で一種の共有がもたらされたりする事を思った。フィクションとルポと過去の編集と思い出と、中々濃い一人の時間であった。

イムリミットまで編集して、フクちゃんの散歩後、赤坂に飲みに行った。例によって東京会的な催し。中学の同級生がライブで東京に来ており、更に東京泊という事で飲み会が開かれた。変わらんなあ〜と思った。久々に会う人も、高校が別で初めて会う人もいたが、皆さん人が良すぎて不安になる。悪いヤツに利用されてないか心配だ。もっとも自分はチャランポランで逆に心配されたりする。仕事を訊かれ「ブリーダー的な事」とか言ってしまった。ブリーダーって。

遅れてきたメンツと呑み足りなかったり自由なメンツ(つまり独身者)で「終電まで飲むか」と新橋まで移動。なんとなく議事堂からタクシーに乗ったら「流れ弾ってんですよ」と運転手さんに教えてもらった。終電前にタクシーが並ぶのは大きな会社の前で、例えば鎌倉までなんて社員もいる。そんな遠距離の「本命客」を狙って待っていたのに、自分達のような近距離利用の客がフラッとやってきたりする訳で、そういう客を「流れ弾」と言うらしい。乗車拒否も出来ないご時世。説明されると言い得て妙である。
結局酒好きな流れ弾たちは朝まで飲んだくれた。もとい、少なくとも自分は記憶がなくなるまで飲んだ。みんな翌日仕事で、金もないのに。最後は渋谷から電車で帰ってきた。悪いことしてないかちょっと心配。