めりはり

部屋に戻るとかっちゃんが寝ていたので荷物を置いてフク太郎の散歩に行った。相変わらずだった。

散歩の後、袋おでんを買って帰る。もらいものの日本酒を燗して、箱根駅伝の復路を見ながら二人で飲んだ。部屋が寒いのでコタツをしつらえ、3日目だしまあいいかとのんびり。正月という事で、男はつらいよの第1話を観た。駅伝は早稲田が20数秒差で優勝した。
かっちゃんを送った後、箱根駅伝の1区間(20キロ強)位走りたくなった。往復の距離を測って、府中の大国魂神社まで行ってみた。ほろ酔いなのであまり疲れは感じなかった。

小一時間で往路ゴール。途中ゲンちゃんから電話があり、浅草で飲む事になった。時間が無いので復路はまた後日にして電車で戻る。シャワーを浴び、夜のフク散歩を早めに済ませいそいそと向かう。途中つくばエクスプレスってどんだけ地下にあるんだとびっくりする。浅草寺を走り抜け、うまい洋食屋として有名(らしい)グリル・グランドへ。

ゲンちゃん一人かと思いきや、またもや家族旅行中。この日も月島でもんじゃ(ハンペンの入ってるやつが美味かったそうな。美味そう)を2軒はしご、浅草で汚美味いもつ焼き屋に行ってからのグリル・グランドなのだそうだ。
しかしこの店は上品だがアットホームな雰囲気や、ちょっと他では見ないかっこいい内装や、役者のようなマスターや、色々と絶妙だった。

料理は素晴らしかった。あんなにうまいハンバーグは初めてで、バチがあたるんじゃないかと思う程。牡蠣のクリーム煮もエビフライもオムハヤシも最高。デミグラスの苦味に感動。グルメな一家もさかんに感嘆詞を連発していた。日本人が作っている洋食なんだと安心する味で、こりゃ日本酒も合うわと感心した。

ゲンちゃんはデジタル一眼でバシバシ写真を撮っていた。やっぱり娘さんの写真が一番多い。

その後、タクシーで移動し銀座へ。77周年を迎えた銀座ライオン本店でビールを飲んだ。日本初のビアホールという事だが、にぎやかな音が響いて心地いい。やたらと外国人が多く、中には楽隊の打ち上げもやっていたらしく、酔っ払い楽士の生演奏や歌が途切れず続いた。

他人が何を食べようと全然気にした事はなかったが、しょっちゅうあのグリルで食事をする人には嫉妬を覚えてしまいそう。無知とは幸せなものだ。また偶然居合わせた楽隊の演奏にも、勿論ゲンちゃん一家にも感謝。今年の運を使ってしまった気もする。
ともあれ今回は終電前に帰れた。それはよかったと思う。