わからないこと

仕事に向かう途中でママチャリに乗るママさん(多分)と
十字路でぶつかりそうになった
スルーできないと思った瞬間
僕はとりあえず脱力して流れに身を任せる
つもりが無意識に前輪のブレーキを握ってしまったようで
尻軽なMTBからポーンと前に落ちようとした瞬間
ママさんは「すごいスピード。もー危ないですよー」と
僕以外の人に向けて言った。
投げ出された瞬間がスローモーになる事もなくお互い故障もなく
何事もなかったようにまた漕ぎ出す時
ママさんを先行していたもう一人のママさんがぽかんと口を明けてたのが見えた
10秒間くらいの出来事。びっくりさせてすみません


仕事の後、下北沢にある芝居の千秋楽を観にいった
ギリギリだったが吉祥寺から向かうよりずっと早く着いた
大学の頃、初めて進藤さんに会った劇場だ
自転車の鍵が壊れてない/ロックした振りをして路駐
芝居は以前お世話になった脚本家のものでとてもシンプル&マイルドだった
「こうすれば伝わるのかー」と勉強になった
彼女を見る彼の視線が変だなとか思った事が
ちゃんと説明になってる事とか
以前なら説明いらねーガツンとこねーとか思った時点で忘れてしまうのだが
演劇の作り方も知った今はなるほどウェルメイドだなんて思うようになった
何か答を出すのではなく、問いを提示してるのが特にいいと思い
それは作家、演出家の姿勢が好きという事で
知り合いだからとかいう訳ではない。


だが眠かった。マイルドに説明してくれなくていい
初めて会った進藤さんとこの音響は毎回本番で違う音を出したりタイミングもめちゃくちゃだったが
面白かった。演出家は怒ってたし役者も迷惑してたと思うが
何をどう伝えるかは大事だが、一緒にやる人は話が通じる人、仕事のできる人、いい人でなくていい
自分の中でわかっている事、言葉で説明できる事は芝居にする必要がない
というのは当たり前だが、言葉を越えた部分のものの割合が「やばい」領域まで来ないと眠い
こういう作り方ができる人はすごくいい人
を演じる事もできるんだと思うが
正直もっとサービス精神ゼロのものが見たい


井の頭通りはいつの間にか見晴らしがよくなっていた
ビールを飲んで帰る。酒が入ると何か言いたくなるのはどういう事か
人として他人事ではないまだ解決してない問題や謎を取り上げなければならないと思った
でも自分にとってわからない事が、他人にとってはそうではないのか
ブログはそれを確かめ得る可能性があるツールとして活用しようと
他人に求められない内は(望まない仕事は山ほどあるが)まずそこからだと思った
MTBで転んだのは3回目だが、帰り道で転んだ事はない
目的地がないと転ぶこともないのである


全然関係ないけど素敵だ。でもこういうのは金を払って観るものではない


全く懲りないというか迷惑な僕だ