沖縄旅行2

8/31

フェリー乗り場にレンタカーを停め
りかさんの倍速ガイドで市場など見る
美味しいシュークリームを買い
フェリーで波照間島へ向かった
なんとなく室外の席に乗ってしまい
貨物物資やガイドさんと一緒に
一時間ですっかり汗まみれになった

迎えに来た民宿のおじいちゃんは
半分笑いが染み付いたような顔をしていた
独り言のように話すのでわかりにくい
島の案内をしてくれているようだった
シュークリームをあげた


テレビで日本一汚いと紹介された事がある宿
生活臭を煮詰めた感じの年季の入った外観に内装
洗面所やお風呂場も当然古いが、古いなりにきれいだ
山の合宿所とか、手作りの家とか、そんな感じだった




自転車を借りて、島を散策した
小さな島だがさとうきびの背が高く、
ところどころ開けているが先は見通せない
最寄りの販売店には立候補二人の選挙看板
いたるところに山羊や牛がいた
ゆっくり、鮮やかに日が暮れた




外のテーブルに宿泊客が揃った
夕食はちょっとすごい量の膳が並んだ
泡盛などやりながらそれぞれ自己紹介
北海道、福岡からの常連と
石垣、埼玉からの初めての人たち
夜は暗くて本当に静かである
やもりが鳴き、たまにテーブルに落ちてきた
酒は飲まずに他の客と話してる内に
雲が流れて星が見え始めた
天の河も見える新月だった
その場にいた人達で西浜に行って遊んだ

隣の部屋のひそひそ声を聞きながら寝るのは
修学旅行みたいだった


9/1


朝食の前に西浜から海に入ってみた
拾ったシュノーケルは役に立たなかった
死んだサンゴが洗われている浅瀬で
二人で波に翻弄されたり砂に埋まったりした

朝食を食べ終わると、自転車で島一周を目論む
彼女の自転車を漕ぐ姿を色んなところで見ているなと思った
あっという間に日焼けして、展望台の辺りから海を見た
後は島を回って無口になった

帰りのフェリーは室内の一番前に座ってみた
涼しいし、上下に揺れて楽しかった
りかさんの家に着くと、腹具合の悪かった妻は昼寝
夫は市場に出かけて、お土産を買って送った


夜はお別れパーティの名目で家飲み
バリカンを使った店主と常連たちが来てくれた
りかさんの三線を聴き、泡盛を沢山飲んだ
穏やかだが大酔っ払いで寝た

足元で寝るポッパとヤギのぬいぐるみにキスする人


9/2


翌朝は二日酔いで苦しんだ
泡盛は合うと思っていたのだがそうでもないらしい
空港まで昨夜知り合った常連さんが送ってくれた
みんな島の人達で、東京には来ない気がする
また会いたいが、島に来るしかないだろう
空港でりかさんにハグされて別れた
黒い傘を部屋に忘れてきた事に気付いた


那覇ではぶらぶら、だらだらしようと思っていたら
彼女から美ら海水族館に行けるかと提案があり乗った
再びレンタカーを借りて、名護に向かった
都会を走るのは緊張した
途中でスコールにあって面白かった




美ら海水族館は美しかった
観光客も沢山いたが、大水槽のジンベイザメ
我を忘れて見入ってしまうようなもので溢れていた
近くに住んでいたら足繫く通いたい
那覇まで片道90キロ以上あるので
長居はできなかったが、感動した
生き物たちはただ生きているだけなのだけど
人間に利用されているとわかっているのだろうか


事故渋滞で時間がなくなり高速を飛ばす
「速度超過を検知しました」
「安全運転を心がけましょう」と車が喋る
二人で「はい」と食い気味で応える集中の結果
ギリギリで空港に着き、ご飯を食べてお土産を買い
ちゃんと間に合って、あっという間に東京だった
羽田は近いなあと思った