[備忘録][発見]ゆきゆきて栲象さん

自由が丘Curvaの展示会ではお土産に石鹸(SABON自由が丘店)をもらった。いわゆる泥石鹸で石鹸らしい良い香り。

夜は国立の庭劇場に行った。今日の栲象さんは個人的な部分も見れた。といっても主に上演後の会話においてなのだが、上演中も先月とは違う動きがあった。開演して客の前に姿を表す瞬間を、栲象さんは人間が生まれてくる瞬間に重ね合わせて考えている事を知った。客が全くいない状況でも同じ行為をする栲象さんは、先月とは違う姿を見せてくれた。変化しているのである。栲象さんによる首吊りは「芸」ではなく、客がいようといまいと毎回違う事をしているのだった(行為は同じ。ただ自分以外への向き合い方も毎回違ってくるし、表現も毎回違う)。そして「風神・雷神がすーっと息を吸い込むように終わる」と言うように、毎回生まれては終わるの繰り返しなのだった。僕は生きているよ!と言われたような気がした。
従って上演後に出されるお好み焼きなどの食事は毎回「最初の晩餐」なのだった。「むらさき」というすごい醤油で食した。こんなド黒い醤油は初めて見た。つけて食べると、相変わらず優しい味がした。
今日は堀江進司さんが来庭されていた。栲象さんのパートナーの黒沢美香さんに見込まれている人でもある。自分にとってはとても話し易く「また会おう」と約束した。
夜行館はとても厳しい劇団である。それは栲象さんを見ているだけでわかる。頭で理解している以前に、優れた身体と並外れた集中力が必要な気がした。劇団員の榊芽久美さんは東京で仕事をしながら土日は青森の稽古場に通っているそうだ。ちなみに栲象さんの表現の根っこは「喜び」である。「人間は生まれた瞬間、喜んでいたのか?違うだろう?」と言われた。

(訂正)堀内進司さんでした。完全に勘違いです。関係者の皆様には大変ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。