運命

運命は死ぬ時に決まるものだ。生きている内に決めたり、予見できるものでは有り得ない。そういう訳で自分はこれまで一度も「これは運命だ」的な感覚を持った事が無い。これからはそういう状態に酔って楽しめたらいいなあと思う。

中野のザ・ポケットに電動夏子安置システムの『PerformenV』(公式HP)のマチネを観に行った。ゑびすで知り合った千里ちゃんが主演をやっているのである。これを履くと必ず雨が降る、もしくは雨の中履いている事に気付く事が多い、緑色の靴を履いて行ったら案の定びちょびちょになった。家を出た時から雨は降っていたのだが。

「Performen」とは特定のシステムに縛られ延々と同じ動きを繰り返す「律動人型(リツドウヒトガタ)の事である。自覚とは無関係に自我を支配する普遍の法則は『理(レゴラ)』と呼ばれる。それは神とか運命と呼ばれる創造主が律動人型を思惑通りに動かすためのシステムである。日常の連続を享受できる幸せに不満を抱き「主」を疑う者は「Pirgatorio(浄罪の山)」の麓に立たされる。「PerformenV」は「主」に媚びることで自由意志を手に入れようとしている律動人型の暮らす世界を見ながら、「カレ(主役)」が世界の頂を目指す物語である。(パンフより。だいぶ省略して引用)

コント仕立ての楽しい芝居だった。カレと共に登る山には2種類のルートが有り、自分はフィーネルートを観た。本筋に挿入されるのが律動人型のコントで、ルートによって目にするものが違う。律動人型を動かす理は、日常には有り得ない滑稽なもので、芝居ならではの面白さだった。特にReverseman【逆転】のコントが一番笑えた。よく出来たものだと感心。カレは本筋の主役であり、観客の代表でもあるので、常識的な反応を求められるキャラクターである。コントに出てくる律動人型が面白い分だけ、印象に残りにくいのがちょっと可哀相だ。

せっかく中野に来たので習さんハラーズにでも寄りたかったのだが、足が冷えて風邪引きそうだったので帰宅。Ustreamモグラグラジオの生放送を聴きながら、『ほえる犬は噛まない』を見ながら、酒を飲んだ。頭がぼんやりする。いきなり便秘になったせいもあるかも。