ゲンちゃん

店の後、高円寺でゲンちゃん一家と飲んだ。高田馬場の「鳥やす」など、既に2軒回ってきた夫婦はいい感じに出来上がっており、ニコニコしている。小学生の娘さんも変わらずマイペースで代わりばんこにお父さん、お母さんに甘えてニコニコしている。彼らの旅行は常に酒の匂いがしている。
ゲンちゃんが学生時代に初めてゴーヤー・チャンプルーを食べた沖縄料理屋「抱瓶(だちびん)」で、島らっきょやチャンプルーを食べながらオリオンビールや古酒を飲む。奥さんがゲンちゃんがどれだけいい男であるか自慢してくる。本気でそう思っている自慢は全然嫌じゃないものである。自分は「前より腹が据わったみたい」「でも細すぎるからもっと食べろ」と言われた。ゲンちゃんには「もっと映画みろ」と言われた。娘さんには特に何も言われなかった。
昔からの知り合いで、遠慮なく話せる間柄。更に金の心配もない理想的な状況。最高である。久々に腹から笑った。自分は一度酒を飲むと、アルコールの強さが判らなくなってしまう。嬉しい時は特に、歯止めが無くなる。古酒をビールのように飲んでいたら、記憶が飛んでしまった。