損ねる


弘前は林檎の花が満開だそうだ。アップルマラソンにも出た事があるのに、林檎の花をちゃんと見た記憶がない。森ばかり見て木を見てなかったのかというとそういう訳ではなく「ちゃんと見る」という事が出来てなかったんだと思う。

夜、ハタケっちが遊びに来た。買い物してくるというので鳥肉を頼んだら水菜やマイタケも買ってきたので、水炊きを作った。青森出身で吉祥寺で店を営む「にほん酒や(@nihonsyuya)」さんのアドバイス通り、豊盃にはあっさりしたものが合う。酒は空いてしまった。他にも試そうと思ってたけど、美味しかったのでよし。

たまに、自分を指して「芯のような揺るがないものが有るように見える」という人がいる。
「なぜ、そんなにのん気でいられるのか」
「一体何を考えているのか」
訊かれる事がある。上の質問に答えるとすれば「そういう性格だから」「何も考えていない」と言うだろう。答えになっていない。自分でもうまく答えられないのである。

もしそれが有るならば、自分には言葉にできない事なのかも知れない。訊かれたら正確に答えたいと思うのだけど。人は誰でも自分を動かすルールのようなものを持っている。中には「自分はこういう人間だ」という思い込みから来るものもあるだろう。

自分の場合は、ルールのようなものを平気でコロコロ変える。それを認めてしまっている事が図太く見える事もあるだろうと思う。また感度が低い。外部刺激(情報含む)に対する「鈍さ」ゆえに、強烈なものしか真剣に捉えられないんじゃないかと思う。大概の事はどうでもいいと言うのは、本当にどうでもいいと感じているからであり、それがのん気さに繋がっているのかもしれない。

やっぱり何か違うなあ。言えば言う程遠ざかるものだと誰かが言ってたが、最近は表現力の無さを嘆きつつ、その様子を諦めに似た気持ちでもどかしく見ている自分がいる。ただ、ずっとぷるぷるしていたいだけなんだ。すっかりぽっちゃりしてきた自分の体つきを見てまたそう思う。


酒を飲むと夢を覚えないのでつまらない。