ひたち


有楽町の国際フォーラムで行われた「日立 uVALUEコンベンション2010」
その中の瀬名秀明大隅典子、荒俣宏の三氏による鼎談を聞きにいった。タイトルは「100年後の夢を語る、未来をつくる」時間はたったの70分。
話題は荒俣氏の「今から100年前の人々が夢見た未来がどういうものだったのか」から。ジュール・ヴェルヌなど当時世界的に流行していた未来ネタ、未来予想・予測の一部が紹介された。ファッションリーダーでもあったアルヴェール・ロビダは日常に直結した未来の生活を想像し、たくさんの発明品を提示した。

Albert Robida
宮崎駿もロビダの絵は大好きらしい。
続いて大隈氏の「ダヴィンチと、彼が先見的な発明をなし得た環境について」改めて彼の作品を取り上げ、パトロンと芸術家の関係、ネットワークについて、スライドを使ったスピーディなお話が展開された。
モナリザより好き」という事で資料に採用したという『白テンを抱く貴婦人』について、荒俣氏のうんちくが出る。この絵は挑戦的な技法で描かれていて、指で色を塗ったりしている。ダヴィンチはベジタリアンだと言われていたが、鶏肉の油が残っていたそうな。他に指紋も残っており、その特徴はアラブ系に似ていた。(多分)ダヴィンチの母親はトルコ人で、奴隷としてイタリアに連れてこられたらしいという事が言われている。すげーアリャマタコリャマタ
司会進行役の瀬名氏からは特に話は無かったが、未来が舞台の『エヴリブレス』というSFでは「17歳になったら生命をつくって良い」というルールがあるなど、未来の倫理観についても書かれているようだった。あとパイロット免許をお持ちという事であった。

100年前の人間に予想された未来は明るいものであった一方で、その未来の生活が現在よりいいものかどうか、想像した人自身にも判断がつかないという感想と、よい結婚ができるかどうかが大事という共通項があるそうだ。夢をみるのもつくるのも人間であるならば、根本的にはあまり変化が見られない人間性から大きく外れる未来にはなり得ないという事なのかもしれない。

有意義な70分でした。有難うございました。

※大隈氏のブログ→日立技術フォーラムに参加しました【追記あり】