まっとう

先週誕生日だった親父に香住鶴という酒を送った。生もと造りの美味しい日本酒。夜は閉店した店の商品を黙々と仕舞う。雨が強かった。
作業の後、オーナーにビールをご馳走になる。豪雨。日曜の夜で、12時過ぎてたので庄や。
今後の事を訊かれる。具体的な見通しに沿った決定事項がないので説教される。見通しが立たなくても、せめてやりたい事をやる為の努力とか、または必要最低限の生活に必要な金をどう賄うのか位は決めておくべきだと言われた。
ここに書くとまた怒られそうだが、オーナーはとてもいい人なのである。世話焼きで、経験則を重んじる現実派。上から目線で話す事もなく、率直に接してくれて、理想のボスではないかと思う。自分とタイプが違うので、いいパートナーになれるのではないかとすら思っていた。
色々言われるので、土偶を作ろうとしている事を話す。感じとして、それなりに納得してくれたと思う。

自分はホームレスになっても絶望などしない自信がある。両親への申し訳なさ、故郷へ帰れない寂しさを我慢して、死ぬまで生きる(それが絶望とは思わない)。
経済的な損得には必要最低限の興味しかない。他人との信頼関係も、それが一番大事とは思えない。一番大事なのは自分の考えを強制するものがない状態である(エゴイストという事かもしれない)。

一般的に「あれが食いたい」「あれが欲しい」「こうなりたい」という望みに則った行動をすべきだと求められる。そこから外れると狂人とみなされたりする。
自分が望む真っ当な生活は、理解され得るものではないかもしれないが、人間的には閉じていないと思っている。

作品に関しても「全体的な必然性」が重要だと思っている。作品と作家の間に一方的な上下関係をあってはならない。神による創作みたいな事ではなく、反応として作品があるという感じが理想だ。

人間のクズなんて存在しない。人間がクズなんだと思っている。皆平等である。弱さ、情けなさ、非情さをさらけ出して生きていく。