自意識

どんな夫婦にも倦怠期はあると思うけど
母は一時期、父を怨む気持ちがあり
そのせいで親父の癌が悪化したと
悔やんでいた
そして自分も癌になったと
暗い目で言うのだった


そんなばかなと思うけど
母は信じていたのだ
強い気持ちは周りにも自分にも
影響するということ


余裕から生まれるエゴは排泄物に等しい
出ない程度に必死な状況を作る
そんなルールを自分に課さなければならない


しんどい事ではある
ちなみにそのルールは
道徳ではなく塩梅である


強い気持ちは
依存や思い込みからも起こるのだろうか
誰かの為に勝手に何かしたいエゴ
中々反転はしないものである


幾らうんざりしてもしきらない程に
しぶとさや方法を身につけていっても
どれだけ関われるか挑む度に
やっぱりボロ負けして逃げ出したくなる


弱さを受け入れる事を繰り返せたら
エゴもなくなっていくかもしれない反面
関わりを持つ事への壁は厚くなり
表面的なものには擦れて何も感じなくなる


機会は面倒になり思考も停止してしまう
怨みの気持ちだけが原動力になっていく
そんな人も何人か見た気がする


体も心も弱くなって、弱くなってがんばろう
汚物にまみれて生きてきた
無駄使いのツケを
払いつづけなければならない


それでも人間が好き
なんてとても言えない
ただその場に踏みとどまって
ナルシスティックに耐えるだけだ
中々反転はしない


今は母の気持ちもわかる気がする
そしてまた弱さに乾杯


追記
気持ち悪い