備忘録

忘れる為に書く訳ではなくても
書き残したところで忘れてしまうので
忘れたくない事は繰り返し、思い出すか
想像するしかない


最近ひとつ忘れていたことがあった
夜、自転車に乗っていて
家に帰る途中で浮かんだ
想像するとワクワクするような
それは造形だったので
素材や機構をひとつづつ調べて
検証していこうと思っていた


忘れていた
明らかに素敵な事が別に起こったから
一方はまだ自分の頭の中だけの事で
別はもう外側で始まっている事なので
優先順位は下がって然るべきなのだ
ゆっくりと着実に育っていく物語に
自分も参加している喜びがあって
そこに自分がいる事が照れくさい


今ここに自分がいるように
誰かも生きているという事は
これまでもそうであった事や
これからもそうであろう事を
想像するとドキドキしてよい


そして大半の事は想像で埋めているのだし
思い出す自分も変わっていくのだから
何かを思い出す度に内容が違っていても
別にいいのではないかと思った
思い出せないというのは
想像する余力がない状態なのだ


いいわけないだろバカチンがと
彼女に怒られるところを想像する