そもそも

逆にバズーカより売れたものを想像してみよう
寝起きに浮かんだ言葉を文字にしてみると
すごく意味がなくて力が抜ける


公演中の妻に持たせるサラダを作っていて
サツマイモとニンジンとゴボウをゆでるのか
レンジでチンでもいいのかわからないまま
そもそもサラダはさっと作るものだしと
何度かチンを繰り返して
調味料も合えた後で結局生じゃねえかと
歯応えがあって食い出があるよと
それは詭弁である
そんな要領を得ないことを繰り返したり
ぼんやりしている時は
爪も少し伸びているのが気になる


MCR『堀が濡れそぼつ』はとてもよかった
理由もなく身勝手に周囲も自分も傷つけてしまう欲望
どうしようもなく抗えない欲望が、生き物にはあるようだ
それが何のためにあるのかわからないけど
遺伝するものがあるのかもわからないけど
どう折り合いをつけていくかがかなり肝だぜと
幸せに生きるかどうかをえらい左右するぜと
作・演出の桜井さんは言っているのだと思った
100分で何シーンあるんだろうか
伝え方のセンスが、きっと、とても桜井さんだった


そんな欲望についての話を聞いてくれたり
少しでも受け入れてくれる人がいるというのは
有難いことだなあと思った
映画学校の同期で、一緒に芝居を観たハクノ君は
人生で10回も芝居を観たことがない人で
えー面白かったよと言っていた
演劇でもああいう時間の飛ばし方するんだねえと
ああ、飛ばすねえ
それにしても社会はまだまだクソみたいである
きっと意味もない欲望の在り方が多様過ぎて
総意の折り合いがつかないからかもしれない
そもそも総意の折り合いなんてつけられないけど
みんな好きなことして生きたらいいよといきたいところだが


そういや宗教のアップデートは現役でされてるのかしらとか
そんな話をしたりして、焼酎のボトルを入れた
そういう芝居だった


堀の妻として彼女もとても彼女だったし
幸せになって欲しいとすごく思った
でも彼女は前の晩あまり眠れず
とても疲れていたようだったから
千秋楽にまた観に行くことにした


残ったサラダは後でウコンと酒で煮た
野菜がもそもそするかなあと思ったけど
案外美味しくできたみたいだ
調子が悪い時でもそれなりに楽しく生きる事はできる
そもそもともそもそは似ている



かわいい